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議論解析


議論解析とは、議論の発言記録から、話題の推移、対立する論証、議論スキル、発言者ごとの役割などを明確化することを目的とする。

われわれは、「あらかじめリストアップされた話題単位(Factor)を用いた発言の主要部の抽出」と、「発言中の単語の分布の偏りの検出」の2つのアプローチで研究を進めている。

田中 三浦稲見 安斉佐藤 緒方 上野 瀬々斎藤 窪澤

Factorに基づく調停記録の分析(田中2006-09)

  • 事例に基づいたオンライン調停支援システム[田中 2006]
  • 新たな紛争解決手段として注目される “調停” をオンライン上で実現し,また調停を行う調停者の教育支援も行う,オンライン調停支援システムを開発しています。

    オンライン調停支援システム




  • 法学教育を支援するシステムの研究 [田中2005]
  • いよいよスタートしようとしている法科大学院においては,どんな学部の出身者であっても, 3年間という短期間に司法試験の受験レベルの専門家を育てる教育が行われます。 法律の初学者に専門知識を教えるには実戦的な教育が有効であり,中でも模擬裁判は有効な教育方法です。 しかし,時間が拘束されるため,教師の負担も大きく,頻繁に開催することは困難です。 そこで,ネットワークを使った模擬法廷を裁判官エージェントが監督し,そのエージェントを教師がモニタすることで, 教師の負担を軽くするシステムを開発しています。

    法学教育支援システム

    法学教育支援のデモビデオ(MPEGファイル)

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    議論記録の比較による議論スキルの抽出(三浦2008-03,稲見2011-03)

  • ダイアグラムによる交渉の解析[三浦2007]
  • 近年,実践的な交渉教育として,実際の事例を用いて模擬の調停を行う模擬調停を行い,それを評価することにより参加者の交渉スキルの向上を図る教育が行われている。

    しかし,模擬調停の評価は主に論争のプロセスを評価するものだが,評価は1つの論争を見た審判員同士が話し合って決める方式や,論争のログを読んで複数人が良い論争を投票で決める方式のものであった。

    そこで本研究では,論争プロセスの評価のために,論点とリンク,そして論点の出現条件となる単語の共起条件からなる論争ダイアグラムを用いて共通のオントロジ作成を支援し,そこで作成したオントロジを用いて定義した4つの観点から評価をするための情報のマイニングを行う手法を提案した。

    そのオントロジ作成ツールを用いたオントロジ作成支援の効果と,論争評価における4つの評価基準の妥当性を評価するために実験を行った。その結果,情報の抽出とオントロジ作成に関する提案手法の有効性の確認と評価基準の妥当性を示した。

    論争ログからの解析の流れ




  • 議論ログの特徴パターンを用いた交渉スキル評価 [稲見2011]
  • 同一テーマの複数の交渉記録を比較することによって,コンピュータによる交渉 スキルを評価する手法の提案を行った.具体的には,交渉記録から特徴 を抽出 してそれをアノテーションとして付加し,発言テキストに出現する論証構造など の特徴量とそのパターンを収集する.この特徴パターンは議論ログ間の表現の 違いを吸収し,比較を行い易くする.収集した特徴パターンの組み合わせを利用 し,交渉スキルの採点ルールを構築する.交渉スキルは 一対一の交渉だけでなく, 調停などの第三者を交えた場合の調停スキルについても評価手法を提案した.構築された交渉スキル採点ルールを用いた採点結果と人間が行った採点結果 との 関連を調べることによって,交渉スキル手法の評価を行った

    交渉ログ

    交渉ログ

     

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    裁判員裁判の評議記録の分析と評議進行支援(安斉2011-03,佐藤2012-03)

  • 裁判員裁判の評議記録の分析とそれに基づく評議進行支援[安斉2011]
  • 本研究では,法の専門家による理想的な評議のあり方に関する分析の支援を可能にし,さらに分析を通じて実際の評議の進行支援に繋げていけるようなシステムを提案する.具体的には,まず評議で重要となる論告・弁論からの論点のリストアップやその構造化,評議記録に対する各発言の論点,発話内行為,発言の方向の各種タグ付けをシステム上で行えるようにする.その結果に基づき、論点に関しては各参加者が各論点に関して意見を述べた度合いを示す意見分布表を提示する.同じく論点に関しては,評議でどのように各論点が言及されてきたかについて,論告・弁論-評議対応図を作成することで提示する.発話内行為に関しては,各参加者の各種発話内行為の頻度を集計した発話内行為表を提示し,発言の方向からは参加者間のやり取りの度合いを視覚化したコミュニケーション・ネットワークを提示する

    論告・弁論-評議対応図

    論告・弁論-評議対応図




  • 論点構造を用いた議論進行支援システム[佐藤(崇) 2012]
  • 本論文では,特別に司会技術の訓練を受けていない人が司会を行う場合に,議論を円滑に行うための支援を行うシステムである,議論進行支援システムを提案する。本研究では裁判員裁判の評議で行われる議論を題材としている.本システムは,話題を漏れ無く議論し,さらに各参加者に対して公平に発言機会を与えることを念頭においた司会進行が可能となるよう,司会者の支援を行う. そのため,本システムでは論点推薦機能や未発言参加者の通知機能といった機能を実装している.さらに,本システムが効率的に機能するかどうかを検証するため,評価実験を行い,システムの有効性を示した.

    評議進行支援システム:議論すべき論点の自動選択とナビゲーション

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    議論スキームに基づく 非論理的な論証の検出(緒方2011-03)

  • 議論教育支援システムにおける助言機能[緒方2011]
  • 議論教育において学習者は論理的な発言が求められます。しかし、人は必ずしも論理的な発言を行っていないことがほとんどです。   議論教育を支援するために様々なアドバイスを行う助言機能を持つシステムがこれまでに開発されてきましたが、本研究では、発言の論理性に着目した新たな助言機能を開発しています。新機能ではこれまでに扱えなかった議論中の非論理的な発言に対しても、システムはその発言の論理構造を認識し隠れた前提条件を見つけ出し、その前提が正しいかどうかを問うようなアドバイスを行えます。そこで必要となってくるのが、隠れた前提条件を持つ非論理的な発言を体系化した議論スキームという論理体系です。この議論スキームを用いた新たな助言機能により、学習者の論理性の向上を図ります。

    非論理的な発言

    新たな助言機能

    非論理的な発言例

    新たな助言機能

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    非言語情報(身振りなど)を考慮した議論記録の解析(上野2006-03,池田2010-03,小川2010-03,陳2012-03,杉本2013?)

  • 話者の類似性に基づく会話戦略[上野2006]
  • 認知心理学の分野において,初めて会った人と対話を行う場合,相手がどのような人であるのかという推測をしながら会話を行うといわれています。過去に似たような性格の人との対話経験がある場合には,相手に「何をどのように言えばいいのか《,「何を求めているのか《等といった,相手のニーズを推測するのに役立ち,揉め事につながりうる言動を回避することも多くなります。そこで,本研究では, 人間が感情的になり,円滑なコミュニケーションが困難なケースが多い,「調停《というものに着目し, 複数の他ユーザによるインタラクションの経験から,話者の類似度を利用した会話戦略の獲得を行い,調停者の発言支援を行います。

    インタラクション時の学習




  • 交渉対話事例に基づく交渉エージェントのしぐさ作成と評価 [池田2010]
  • 交渉では言語情報以外に,相手のしぐさによる非言語情報も必要だが,交渉において本当に必要なしぐさはまだ分かっていない。本研究では交渉エージェントに本当に必要なしぐさを見つけるため,人間の交渉中のしぐさの観察と分析を行い,有利・上利時のしぐさの単体出現頻度を調査した。抽出されたしぐさの特徴量を基に三種類のアニメのアバタエージェントに特徴量ごとにしぐさを作成し,エージェントのしぐさと人間のしぐさを見て,人間同様の情報が伝わるのか,アンケートによる印象比較評価を行った。検定の結果、しぐさの印象はエージェントの外見や性別に依存するが、エージェントに人間と同様なしぐさを行わせることは有効であることがわかった。

    ANVILを用いたしぐさの分析例

    三種類のアニメキャラクタのエージェント




  • 発話状況と社会的立場を考慮したロボットの集団適応動作 [小川2010]
  • ロボットの発話と動作設計の従来研究では,予めロボットの開発者が動作を行うタイミングを制御してロボットに発話をさせているシステムが多いが、実環境では複数のユーザとインタラクションを行っており,社会的立場を考慮して相手に適応する必要がある。本研究では用意した発話内容に適切な動作を複数人でロボットに教示をして,同一発話内容における集団適応動作生成システムを開発し,社会的立場に着目した集団適応動作の有効性を検証した。




  • 触覚インタラクションに基づく触覚インタラクションの研究 [陳2011]
  • インターネット技術の発達に伴い,遠隔地でのオンライン交渉を支援するインタフェースの研究が活性化しているが,従来のオンライン交渉インタフェースの研究ではおもに視覚情報に重点をおいたものが多く,感情と臨場感の伝達は十分ではなかった。本研究ではオンライン交渉に適した,コミュニケーションが円滑に行えるよう,匿名性を維持しつつ,感情伝達が行えて,より高い臨場感を得られるインタフェースを開発すること目的とする.提案システムでは,「言葉のキャッチボール」の形式で交渉の発言権交替を視覚化し,インタフェースに表示されたボールのサイズと衝撃を変えることで自然に相手に感情伝達を行えることができる.触覚インタラクションがオンライン交渉にもたらす影響を調査するための比較実験を行い,実験結果から,触覚インタラクションはオンライン交渉中に臨場感を高め,感情伝達にも役立つことを検証し,交渉をスムーズに進めることに貢献したことが判明した.

    ファントムを用いた遠隔コミュニケーションシステム

    ファントムを用いた遠隔コミュニケーションシステム




  • 杉本君の研究紹介 [杉本2011-現在]
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    単語のクラスタリング による議論記録の話題遷移の解析(瀬々2008-03,斎藤2010-03)

  • KeyGraphとデータ結晶化を用いた交渉ログからのシナリオ抽出支援システム[瀬々2008]
  • 電子化された文書には,議事録などのように,複数の参加者が話した言葉をそのままテキストに起こした発言ログがあります。議論では様々な話題が発散的に生まれ,絡み合いながら進行するので,発言ログの論旨は一貫していることが稀であり,議論が長くなればなるほど発言ログの分量は多くなり,人手で読み概要把握を行うことは,非常に時間と労力を要する作業になります。
    本研究では,このように分量が多い発言ログの一つである交渉ログに焦点を当て,交渉ログの特徴を利用することにより,議論された話題や話題間の関係性を可視化し,ユーザが発言ログの概要把握を容易に行えるシステムを開発しました。システムでは,交渉ログの事前知識を利用して話題抽出を行い,データ結晶化の技法を用いてユーザが話題間の関係など全体構造をより理解し解釈するきっかけを与えました。また,交渉ログに含まれる話題は階層構造になっているので,解析範囲の切り出しを行う機能を実装し,話題を階層的に解析することを可能にしました。

    シナリオ抽出支援システムによるグラフ

    これは,解析対象を交渉ログとし,シナリオ抽出支援システムでグラフ表示したものです。解析対象において高頻度で出現した単語を黒ノードで表し,共起度の高い単語同士を黒リンクで結びます。共起度の高い単語集団はクラスタを形成し,クラスタは解析対象に存在する話題を表しています。また,クラスタ間にはデータ結晶化の技法を用いてダミーアイテムを挿入し,ダミーアイテムを赤ノード,ダミーアイテムに付随するリンクを赤の点線で表しています。ダミーアイテムに着目することで,ユーザは話題間の関係など全体構造をより理解し解釈するきっかけを得ることができます。つまり,クラスタに注目すると各話題でどのようなことが出現したか観測でき,ダミーアイテムに注目すると,話題間の関係などについて考えるきっかけを得ることができるので,ユーザはグラフから,解析対象について理解・解釈して考えた仮説(これをシナリオと呼ぶ)を抽出することができます。




  • データ結晶化を用いた対話ログの時系列解析[斎藤2010]
  • オフィシャルな場やビジネスの場などの場面の対話ログから概要を把握することは重要なことであるが,単一の話題においても複数の議論がなされ,長時間で行われることが多いため,人間が対話ログを直接読んで概要を把握するには,多大な労力と時間がかかり,困難である。本研究では対話ログを時系列で区切り話題を出現単語のクラスタとして獲得し,その推移を視覚的に表示することで対話ログの概要把握の支援を行う時系列解析手法を提案した。システムでの解析結果では,時系列で区切る際に話題の転換点で分割することができ,階層的にクラスタリングを行うことで話題の推移を見て取ることができた。

    システムの構成図

    09年5月の麻生と鳩山の党首討論対話ログの解析例

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    単語のクラスタリング とFactorを利用した 話題遷移の解析(窪澤2012)

  • 単語のクラスタリング とFactorを利用した 話題遷移の解析   [窪澤2012]
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    Nitta Laboratory Department of Computational Intelligence and Systems Science Interdisciplinary Graduate School of Science and Engineering Tokyo Institute of Technology